中国人や中国の企業とお付き合いしている方はきっと「没問題」という言葉を聞かれたことがあると思います。直訳すると「問題ありません」となりますが、ほんとうに問題がないかどうかは別問題です。
 コネ社会といわれる中国では、友達は仕事においてもプライベートにおいても欠かせない存在です。お願いすることもあれば頼まれることもあります。そのときに、「没問題、包在我身上」(メイウェンティ、バォザイウォシェンシャン)(大丈夫、うちに任せときんしゃい)とよく言います。しかし、ビジネスにおいて、この言葉はかなり日本人を悩ませていると思います。中国人のイメージしている「没問題」は「問題はあるかもしれませんが、私に任せてください。何とかなりますから」ということです。しかし、もし問題が生じたら、「我也没弁法」(ウェイェメイバンファ)(どうしょうもなか)と一言で片付けられてしまいます。
 ここで、「没問題」と言われたら。

と再度確認しましょう。
 文化の違いともいえますが、商談で最終段階に入ったとたん、「真没想到、出問題了!」(ジェンメイシャンダォ、チューウェンティーラ)(まさか問題がおこるとは思わんやった!)と言われた時には、もう後の祭りですよ。
中国生まれ。大連での貿易商社勤務
を経て折尾女子経済短期大学卒業。
現在、当行アジア国際部勤務。


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